昨夜は、アーバン・タンゴ・トリオ(Urban Tango Trio)というグループによるタンゴ音楽のコンサートがイーストヴィレッジのJoe's Pubであり、出かけてきました。
到着したとき、かなり長い行列ができていて、「え・・・こんなに入れるの・・・?」とたじろぐほどの人の列。
中に入ると案の定、店内はギュウギュウ詰めの満員で、あらかじめ予約を取らなかったわたしはバーのカウンターで立ち見となりました。
Urban Tango Trioというグループ、ご存知の方もおられるでしょうが、バイオリニスト・ピアニスト・ベーシストの3人組で、クラシックなアルゼンチンタンゴから現代音楽としてのタンゴまで、幅広いタンゴミュージックを聞かせてくれるのです。
ひと月ほど前に、震災直後の日本を応援しようというこころみで、マンハッタンの教会でチャリティ・コンサートが開かれたのですが、わたしはそこで、このトリオの演奏を初めて聴きすっかり魅了されたのでした。
そして、私には、もうひとつ、このトリオには思い入れがあります。それは、このトリオのピアニストをつとめるオクタビオ・ブルネッティさんは、わたしが持っていたアップライトピアノを買って下さった方なのです!
そのときのことは、以前、『Piano』という題でここのブログに書きました。
我が家にピアノを試し弾きに来たブルネッティさんは、一見とても気さくなフツーの優しいおにいさん、といった雰囲気でしたが、そのチャリティ・コンサートでトリオが演奏を始めたとたん、彼らの演奏のみごとさに腰が抜けてしまったではないですか。
一緒にコンサートに行っていた友人たちも、くちぐちに、「いやぁ~・・・あなたのピアノ、いいところに嫁に行ったよねぇ~・・・」と感嘆しきり。
そりゃー、そうだよね、それまでは持ち主のボロンボロン下手な演奏に長年付き合わされて、持ち主変わったとたんに、これだもんなーー!(笑)
こんなすばらしいピアニストに毎日弾いてもらえて、あのピアノも、きっときっとハッピーなはず。
で、昨夜のコンサートはトリオとしてCDをリリースした記念コンサートだったようで、満員大入りの大盛況、次々と奏でられるタンゴの数々に、一曲終わるごとに大拍手喝采で、ほんとうにすばらしいコンサートでした。
ニューヨークにはすごいアーティストがたくさん集まっているんだが、この方たちも、NYに集まる才能の層の厚さというようなものを強烈に感じさせてくれました。
YouTubeに彼らのDCでの演奏風景がアップされていたので、ご紹介。
Urban Tango Trio、ピアニストのオクタヴィオさんのホームページを見ると、彼はアルゼンチンの国立音楽院で学び、グラミー賞を受賞したアルバムにピアニストとして参加したこともあるというぐらいのミュージシャンで、タンゴピアノの第一人者として活躍中。
ベースのペドロ・ジラウドさんもアルゼンチン出身、ペドロさんはジャズ畑の方らしく、タンゴ・トリオの演奏のほかにも、自分のジャズバンドを率いてニューヨークのジャズのライブハウスに頻繁に登場しているとのこと。
そして、バイオリニストの小澤真智子さんは、東京芸大やジュリアードでクラッシックを学ばれメキシコの交響楽団でコンサートマスターをつとめていたという筋金入りのお方で、聴くものをいきなり引き付けて離さない小澤さんのバイオリンの迫力に、わたしは虜です。
これまでアルゼンチンタンゴなるものをゆっくり聞いたことがなかったけれど、いまやすっかりはまってしまったので、またNYでコンサートあれば、ぜひぜひ行きたいです。
小澤さんのブログを拝見すると、Urban Tango Trioは去年の秋に日本公演もした様子。お友達に教えてあげようっと。
おおぉ、いいっ!
CD、日本でも売ってますね。買いますっ。初タンゴ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3977395
しかし、ピアノも良い人に嫁いでいったなぁ。涙
Posted by: Kneeken3 | 04/27/2011 at 09:09 PM
はい、ほんとにいい人に嫁にもらっていただいて、親としても感極まる思いです。(違 わたしもCD欲しいです。買っちゃおう。
Posted by: TrinityNYC (とりんち) | 04/28/2011 at 11:26 AM